AIで文章校正する方法|公開前に誤字脱字と表記ゆれを確認する手順

AIライティング

文章は書けた。でも、このまま出していいのか分からない。誤字が残っていないか、事実が合っているか、どこまで見れば終わりなのかが決まっていない。その「終わりの基準」を作ります。

AIで文章校正をするとき、いちばん困るのは精度ではなく順番です。読み返すたびに違うところが気になって、同じ文を何度も直す。直した拍子に、前に確認した部分が変わる。確認する項目と順番を先に決めておけば、1周で見る項目が固定できます。

この記事は、一般的な手順としてまとめたものです。納品先に校正の指定がある場合は、そちらが優先されます。文体そのものを直す作業はAIっぽい文章を自然に直す方法、応募用のサンプルを作る手順は練習用サンプルの作り方、仕事を受けてから納品するまでの全体像はAIライティングの始め方で扱っています。

この記事でわかること

AIに頼めるのは「候補を出すこと」まで。採否を決めるのは自分です。

  • 01 確認の順番 貼る前に外す → 誤字脱字 → 事実 → コピペ感 → 個人情報 → 読みやすさ。この順で1周します。
  • 02 AIに任せる範囲と、任せない範囲 表記ゆれや重複は頼めます。その事実が本当かどうかは、AIだけで確定しません。
  • 03 そのまま使える校正の依頼文 直す候補と理由だけを出させて、書き換えまでは任せない形にします。
  • 04 出す前の最終チェック 公開や納品の直前に、消し忘れと出どころだけを見ます。

自分が最近書いた文章を1本開いて、STEP1から当ててみてください。

確認はこの順でやる

先に全体を見ておきます。この6つを上から順に当てて、1周にします。

  1. AIに貼る前に外す渡してよい文章かを先に決めます。ここだけは、あとから取り消せません。
  2. 誤字脱字と表記ゆれ機械的に拾える部分です。ここはAIに候補を出させます。
  3. 事実と数字出どころを言えるかを自分で確認します。
  4. コピペ感と引用他人の文章がそのまま入っていないか、引用の形になっているかを見ます。
  5. 公開前にもう一度、個人情報を見る本文と画像の両方。写り込みはここで外します。
  6. 読みやすさ最後です。1文の長さと重複を整えます。

順番に意味があります。1 を先頭に置いたのは、AIに文章を貼るのがあとから取り消せない操作だからです。残りは、読みやすさを先に整えると、そのあとで事実の誤りが見つかったときに整えた文をもう一度崩すことになるので、直すと他に影響するものを後ろに置く並びにしています。

補足

納品先から文章のルール(表記の統一、使ってはいけない表現、文字数など)を渡されている場合は、それが最優先です。この順番は、指定が無いときの既定として使ってください。渡されたルールがあるなら、STEP1で一度読み、確認する項目に足します。

AIで文章校正するとき、任せられること・任せられないこと

校正をAIに頼むとき、頼めるのは「直す候補を出すこと」までです。その候補を採るかどうかは自分が決めます。この線を引いておかないと、指摘をそのまま受け入れて、意味が変わった文に気づけません。

確認することAIに頼めること自分が決めること
誤字脱字・表記ゆれゆれている語を一覧にするどちらの表記に統一するか
事実と数字出どころが書かれていない箇所を指摘するその事実が本当か。残すか消すか
コピペ感・引用引用の形になっていない箇所を指摘するその文を使っていいかどうか
個人情報・守秘情報頼まない(貼る前に自分で外す)外して貼るか、貼らずに自分で読むか
読みやすさ長い文と重複の候補を出す分けるか、残すか

右の列は、どれも「文章の外側」を知らないと決められません。読者が誰か、その数字をどこで見たか、その情報を出してよい相手かどうか。文章の形を整えるのはAIの仕事で、中身を決めるのはこちらの仕事です。校正でもこの分担は変わりません。

STEP1 AIに貼る前に外す

校正をAIに頼むなら、文章を貼る前にここを済ませます。一度貼ったものは取り消せません。あとの工程は何度でもやり直せますが、この1つだけは順番を入れ替えられません。

貼る前に外すのは、次のものです。

  • 依頼者から受け取った資料、未公開の情報、取引先や顧客の名前
  • 本業で知った社内の数字、資料の中身
  • 自分以外の人の実名、勤務先、連絡先

外せないなら、その文章はAIに貼りません。固有名詞を「A社」「担当者」に置き換えて貼るか、その段落だけ自分で読みます。判断できないときは貼らない、が既定です。

あわせて、依頼を受けて書いた文章なら、募集要項や納品先のルールにAIの使用について書かれていないかを読みます。使ってよいか、書くときの条件、記載が必要かどうかは、依頼先ごとに違います。読んでも判断できないときは、依頼先に質問として書きます。

STEP2 誤字脱字と表記ゆれを拾う

最初は機械的に拾える部分です。AIに文章を渡して、直す候補を出させます。書き換えまで任せないのが大事なところで、勝手に整えられると、どこが変わったのか分からなくなります。

※貼る前に、依頼者の非公開情報と他人の個人情報を外しておく(STEP1)

次の文章を校正してください。書き換えはせず、指摘だけを一覧で出してください。

【見てほしいもの】
・誤字、脱字、送り仮名の誤り
・同じ語の表記がゆれている箇所(例:ユーザー/ユーザ、行う/行なう)
・同じ助詞が続いている箇所、主語と述語が合っていない箇所
・一文が長くて読みにくい箇所

【出力の形】
該当箇所(引用)/何が問題か/直す候補/直す理由

【条件】
・事実関係の正しさは判断しないでください
・渡していない情報を足さないでください
・直す候補は、元の意味を変えない範囲で出してください

【文章】
(ここに貼る)

出てきた指摘は、上から順に採否を決めます。全部採る必要はありません。意味が変わるもの、自分の言い回しとして残したいものは採りません。採った分だけ自分で直します。

表記ゆれは、直したあとに1つ決めておくと次から早く終わります。自分用の表記のメモを1枚作って、迷った語を足していってください。「ユーザー」「Webサイト」「〜してください」のように、選んだ側だけを書いておきます。

STEP3 事実と数字を自分で確認する

ここはAIだけで確定しません。検索できる機能を使って出典の候補が出てきても、そのページを開いて採否を決めるのは自分です。その数字をどこで見たかを知っているのは、書いた人だけです。

文章の中の数字と固有名詞に、上から順に印を付けて、1つずつ次のどれかに振り分けます。

  • 出どころを言える:公式ページや説明書で確認した。URLと確認した日を手元に残す
  • 自分が見た・やったこと:そのときの条件(いつ、どの環境で)を本文に添える
  • どちらでもない:消すか、確認してから書き直す。AIが書いた数字がここに入っていることが多い

3つ目が1つでも残っているなら、まだ出せません。「たぶん合っている」で通すと、あとで読者や発注者から聞かれたときに答えられません。

あわせて、言い方の強さも見ます。「必ず」「誰でも」「絶対に」のように、根拠より強い言い方になっていないか。言い切れないものは、消すか、条件と出どころを書きます。根拠がないまま「〜という場合があります」に弱めるだけにはしません。

STEP4 コピペ感と引用を見る

調べながら書くと、参考にしたページの言い回しがそのまま残ることがあります。AIに書かせた場合も、元になった表現に近い文が出てくることがあります。自分の言葉で書き直せているかを見ます。

見るところは3つです。参考にしたページを開いて、見出しの並びが同じになっていないか。説明の順序と例がそっくりになっていないか。他人の文章を使う必要があるなら、引用だと分かる形(どこからどこまでが引用か、出典とリンク)になっているか。

注意

引用の可否や範囲は、文章の性格や使い方によって変わります。この記事で基準を示すことはできません。判断できないものは使わない、が最も安全な扱いです。納品物に他人の文章や画像を入れる必要があるときは、発注者の指定、利用元の規約、権利者の許諾が必要かどうかを確認してください。自分のブログやnoteに載せる場合も、出典を書けば何でも使えるわけではありません。

STEP5 公開前にもう一度、個人情報を見る

STEP1 でAIに貼る前の分は外しました。ここでは、出す直前にもう一度、本文と画像の両方を見ます。公開したあとで消しても、取り消せないことがあるからです。探すのは次のものです。

  • 自分以外の人の実名、勤務先、連絡先。本人が公開を承諾していないもの
  • 本業で知った取引先の名前、社内の数字、資料の中身
  • 画面のスクリーンショットに写り込んだメールアドレス、氏名、通知、ファイル名
  • 住所や所属が分かる写真、日付と場所が特定できる記述

スクリーンショットは文章を読むだけでは見つかりません。画像を1枚ずつ開いて、四隅とタブの部分を見てください。ぼかすか、該当部分を切り落とすか、撮り直します。

STEP6 読みやすさを最後に整える

ここまでで中身は固まっています。最後に、1文の長さと同じ内容の繰り返しを整えます。この段階ならAIに候補を出させても、事実が動く心配がありません。

修正前(1文が長い)

AIで文章を作る場合は、出てきた文章をそのまま使うのではなく、誤字脱字や表記のゆれ、事実関係の誤りがないかを確認してから公開することが大切ですが、確認の順番を決めていないと何度も読み返すことになり、どこを見たか分からなくなってしまいます。

修正後

AIで作った文章は、そのまま使いません。誤字脱字、表記のゆれ、事実関係を確認してから公開します。

ただ、順番を決めずに読み返すと、どこを見たか分からなくなります。先に誤字脱字、次に事実、最後に読みやすさ。この順で1周します。

直したのは2か所です。1つの文に入っていた内容を3つに分け、「大切です」で終わっていた部分を、実際にやる順番に置き換えました。文の数は増えていますが、読む量は減っています。

文を短くしても言い回しが単調に感じるときは、文体の側に原因があります。同じ意味の説明が続く、語尾の形が揃いすぎている、抽象的な説明で終わっている。この3つの直し方はAIっぽい文章を自然に直す方法で扱っています。

出す前の最終チェック

公開や納品の直前に、ここだけ見ます。STEP1〜6で直した結果が、全部反映されているかの確認です。

  • 本文の数字と固有名詞について、出どころを自分で言える
  • 確認できていないことを断定している文が残っていない
  • 他人の実名・勤務先・社内の情報、画像の写り込みが無い
  • 他人の文章をそのまま使っていない。引用があるなら出典が付いている
  • 本文で消した主張が、見出し・冒頭・まとめ・画像の説明に残っていない
  • 納品先のルール(表記・文字数・使わない表現)に収まっている

5つ目が、いちばん見落とすところです。本文の1か所を直しても、同じ内容が冒頭やまとめに書いてあることがあります。消した語で本文を検索して、残っていないか確かめてください。

まとめ

校正で決めるのは、精度ではなく順番です。AIに貼る前の除外、誤字脱字、事実、コピペ感、個人情報、読みやすさ。直すと他に影響するものを後ろに置けば、1周で確認する型を作れます。

AIに頼めるのは候補を出すところまでで、採否を決めるのは自分です。とくに事実と数字、出してよい情報かどうかは、文章の外側を知っている人しか判断できません。

自分が最近書いた文章を1本開いて、STEP1から当ててみてください。1周したあとに残った「出どころを言えない数字」が、次に調べることです。

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