資料作成の副業と聞くと、PowerPointを開いて1枚ずつ作っていく仕事を思い浮かべますよね。
実際、これまではそうでした。ただ、いまは資料を読む、必要な情報を探す、要点を整理する、スライドの叩き台を作るところまでを、AIで短縮できます。
今回紹介するNotta Brainは、資料を完成させるAIというより、資料作成の0→1を短くするツールです。生成されたものをそのまま納品できるわけではありませんが、白紙から考える時間を減らす用途で使えます。
Notta本体の違い
活用できそうか
足りないもの
消費の考え方
違い
Notta Brainとは
Notta Brainは、複数の資料をまとめて読み込んで、分析したり資料を作ったりできるAIワークスペースです。
会議録、PDF、Word、Excel、PowerPointといったファイルを取り込んで、こういうことができます。
- 資料の内容についてAIに質問する
- 複数の資料を横断して情報を抜き出す
- 要約や比較をする
- スライド、Word、Excelファイルを生成する
- 画像を生成する
ポイントは、複数の情報をまとめて扱えることです。1つのPDFを要約するだけなら他のツールでもできますが、10本の議事録から特定のテーマだけを拾う、といった使い方ができます。
Notta本体との違い
ここは混同しやすいので、先に整理しておきます。
| 項目 | Notta本体 | Notta Brain |
|---|---|---|
| 主な役割 | 音声・動画の文字起こし | 複数資料の分析と資料生成 |
| できること | 文字起こし、AI要約、話者識別、議事録整理 | 資料の横断分析、情報抽出、比較、スライド・Word・Excel・画像の生成 |
| 扱うもの | 音声、動画 | 会議録、PDF、Word、Excel、PowerPointなど |
Notta本体は「話したことを文字にする」ツール、Notta Brainは「集めた情報を整理して形にする」ツールです。役割が違います。
そして料金も別です。 ここが一番の注意点です。
Notta Brainは、通常のNottaとは別の料金体系になっています。Notta Brainの無料枠では月1,000クレジット、有料版では月8,000クレジットが付与されます。通常のNottaの有料プランを契約しても、Notta Brainのクレジットは増えません。
Notta Brainを本格的に使うには、別途契約が必要です。
Notta Brainを副業で使える仕事はある?
正直に書きます。「Notta Brain指定」の案件は、現時点では多く見かけません。 まだ新しいツールなので、募集要項に名前が出ることは少ないです。
そのかわり、Notta Brainで効率化できる仕事はたくさんあります。
- PowerPoint資料の作成
- 営業資料、提案資料
- 研修資料、セミナー資料
- 業務マニュアルの作成
- リサーチとレポート作成
- 会議録からの資料化
- 複数資料の比較・整理
- 事務サポート業務
つまり、「Notta Brainの仕事を探す」のではなく、「資料作成やリサーチの仕事に、Notta Brainを使う」という考え方になります。
これはAIツール全般に言えることですが、ツール名で仕事を探すと候補が狭くなります。自分ができる仕事の中で、どこを効率化できるかを考えるほうが実際的です。
Notta Brainを使う資料作成・リサーチ副業の単価
クラウドワークスの資料作成相場では、PowerPoint資料の作成が1ページあたり2,500円〜1万円程度という目安で紹介されています。ただし、構成から作るのか、デザインだけなのか、図解まで含むのかで金額は大きく変わります。
実際の募集を見ても幅があります。PowerPoint約10枚で3万円という案件がある一方で、6,600円という案件もありました。
ただ、単価だけを見ても実態は分かりません。この式で考えてください。
報酬 ÷(情報収集 + 確認 + 構成 + 資料作成 + 修正 + やり取り)
AIを使うと、情報収集と構成の部分はかなり短くなります。一方で、完成品として使える状態に整えるところで時間がかかります。 ここを見込まずに受けると、あとできつくなります。
AIで資料を作るだけでは足りない
AIが生成した資料をそのまま納品する、というのは難しいです。理由を挙げます。
生成された資料には、こういう問題が混ざることがあります。
- 数字が間違っている
- 情報が古い
- 出典が示されていない
- 論理が飛んでいる
- 同じ内容が複数のスライドに重複している
- 見出しが弱く、何を伝えたいか分からない
- 1枚あたりの文字量が多すぎて読みづらい
特に数字と出典は要注意です。提案資料や研修資料で誤った数字が入っていると、クライアントの信用に関わります。ここは必ず自分で確認してください。
そして、資料は「情報が入っていればいい」ものではありません。誰に向けて、何を伝えて、どう動いてほしいのか。この設計は人がやる部分です。
実際の利用レビューでも、Notta Brainで生成したスライドは、そのまま完成品として使うというより、叩き台として使いやすいという評価があります。複数の会議や資料を横断して必要な情報を拾う用途でも実践されています。
AIで資料を生成できることより、AIが作った叩き台を、相手に伝わる資料に直せること。 仕事ではこちらが価値になります。
Notta Brainで資料作成副業をする作業フロー
案件を受けたときの流れです。
1. 資料を受け取る
会議録、PDF、Excel、Word、既存のPowerPoint、参考資料など。
2. Notta Brainに取り込む
複数のファイルをまとめてアップロードします。
3. 横断して必要な情報を抽出する
「この資料群から、来期の課題に関する記述を抜き出して」といった形で質問します。
4. 比較・要約する
複数の資料の違いを整理したり、要点をまとめたりします。
5. 構成案を作る
どういう順番で伝えるかを決めます。ここはAIに案を出させてもいいですが、判断は自分です。
6. スライドやWordの叩き台を生成する
構成に沿って生成します。
7. 数字・出典・内容を確認する
ここが省略できません。元の資料と突き合わせます。
8. 文章を修正する
読み手に合わせて言い回しを直します。
9. 見た目を整える
PowerPointなどで、レイアウトや図解を調整します。
10. 確認・修正・納品
2から6までがNotta Brainで短くなる部分、7から9が人の価値が出る部分です。この分担を理解しておくと、時間の使い方が変わります。
クレジットの仕組み
Notta Brainは、機能を使うたびにクレジットを消費します。ここは実務に直結するので、押さえておいてください。
公式に案内されている消費量です。
| 機能 | 消費クレジット |
|---|---|
| 通常のAIテキスト回答 | 0 |
| ナレッジベースQ&A | 100/1回の質問 |
| 画像生成 | 200/1枚 |
| PPT生成 | 300/1ファイル |
| Excel・Word生成 | 200/1ファイル |
無料枠の1,000クレジットで考えると、スライドを3回生成すると、ほぼ使い切ります。 資料作成の案件では、構成を変えて何度も作り直すことがあるので、無料枠だとすぐ足りなくなります。
なお公式では、結果が正常に出力された場合のみクレジットが消費されると案内されています。生成に失敗したときは消費されません。
また、有料プランでは使い切れなかった月間クレジットを翌月へ繰り越せます。ただし、繰り越せる上限は月間付与分までです。
Notta Brain無料版と有料版の違い
Notta Brainの公式ヘルプによると、基本機能はすべてのプランで共通です。プランごとの違いは、リソースの割り当てと制限値だけとされています。
| 項目 | 無料 | 有料 |
|---|---|---|
| 月間クレジット | 1,000 | 8,000 |
| 画像生成 | 透かしあり | 透かしなし |
| ストレージ容量 | 制限あり | より大容量 |
つまり、機能を試すだけなら無料版で全部触れます。 スライド生成も、資料の分析も、画像生成も体験できます。
副業として使うときに効くのは、この2つです。
クレジットの量 — 1,000では、スライドを3回作ると終わります。8,000あれば、月に20回以上生成できます。
画像の透かし — 納品する資料に透かし入りの画像は使えません。資料の中で画像生成を使うなら、有料版が必要になります。
有料版にすると、月8,000クレジットになります。料金は変更されることがあるので、申し込む前に公式の料金ページで確認してください。
Notta Brainを副業で活用できる5つの仕事
会議録から資料化する
複数回の会議の記録から、決定事項、課題、今後の方向性を整理して報告資料にします。Notta本体で文字起こしをして、Notta Brainで資料化する、という流れが作れます。
複数資料を横断して分析する
10本のPDFと議事録から、特定のテーマに関する記述だけを抜き出す、といった使い方です。手作業だと全部読む必要がありますが、ここが短くなります。
営業資料を作る
商品情報、顧客の要望、過去の提案資料をまとめて読み込ませて、提案の叩き台を作ります。
リサーチレポートを作る
複数の資料を比較して、要点や違いを整理します。
セミナー・研修資料を作る
大量のテキストから、構成案とスライドの叩き台を作ります。研修資料は枚数が多くなりがちなので、0→1が短くなる効果が大きい分野です。
「生成」より「整理と仕上げ」までできると仕事の幅が広がる
ここが結論です。
Notta Brainでできるのは、資料を読んで、必要な情報を探して、整理して、叩き台を作るところまでです。
そのあとに、
- 相手に合わせて構成を組み直す
- 言葉を伝わる形に直す
- 数字と根拠を確認する
- 図解にする
- PowerPointの見た目を整える
- 修正依頼に対応する
ここまでできると、「AIで資料を作る人」から「資料作成を任せられる人」に近づきます。
AIが使えるだけでは、差別化しにくくなっています。差がつくのは、その後をどこまでやれるかです。
Notta Brain副業で最初に作るポートフォリオ
案件に応募する前に、3点作っておきます。
1. 会議録から報告資料へ — 5〜10枚程度のスライドにまとめます
2. 複数資料から比較レポートへ — 3つ以上の資料を読み込ませて、違いを整理したものを作ります
3. 商品情報から営業資料へ — 架空の商品を想定して、提案資料を作ります
作るときに大事なのは、入力した資料、AIが作った初稿、自分が修正した完成版の3つを残しておくことです。
応募のときに、「AIを使いました」だけでは他の人と差がつきません。どこを自分の判断で直したかを説明できると、任せてもらえる可能性が上がります。
機密情報を扱うときの注意
この仕事では、扱うデータに注意が必要です。
クライアントから受け取る会議録、売上データ、顧客情報、社内資料には、機密情報が含まれます。外部のAIサービスにアップロードすることをクライアントが許可しているか、受注前に必ず確認してください。
企業によっては、社外のサービスへのデータ持ち出しを禁止している場合があります。ここを確認せずに作業すると、大きな問題になります。
Notta側については、データがすべて日本国内に保管されていること、ISO 27001とSOC 2の認証を取得していることが公式に案内されています。クライアントに聞かれたときに答えられるよう、知っておくと役に立ちます。
ただし、認証があるから何をアップロードしても大丈夫、という話ではありません。判断するのはクライアントです。
Notta本体と両方使う場合
流れとしては、こうなります。
Notta本体で会議を録音・文字起こし → Notta Brainで複数の会議録や資料をまとめて分析 → スライドやレポートに
議事録作成の仕事を受けている人が、資料作成まで広げるときに使える組み合わせです。
繰り返しになりますが、通常のNottaの有料プランを契約しても、Notta Brainのクレジットは増えません。 Brainのクレジットを増やすには、別の契約が必要です。ここは申し込む前に確認してください。
今日やること
- Notta Brainを無料で開く
- 自分で作った資料やPDFを1つ入れてみる
- 「この資料を3つのポイントで要約して」と質問してみる
- スライドを1つ生成してみる
- 生成された内容の数字と文章を確認する
- 自分ならどこを直すか考えてみる
- クラウドソーシングで「資料作成」「リサーチ」「PowerPoint」の案件を10件見る
5と6が大事です。AIが作ったものをそのまま出せるかどうかが、実際に触ってみると分かります。
まとめ
Notta Brainを使えば資料作成の副業で簡単に稼げる、という話ではありません。
実際の仕事は、資料を受け取って、AIで整理して、必要な情報を抜き出して、叩き台を作って、人が確認して、構成と見た目を整えて、修正して納品するところまでです。
Notta Brainの価値は、完成品を作ってもらうことではなく、資料作成の0→1を短くできることにあります。白紙から考える時間と、資料を探し回る時間が減ります。
まず無料版で試せばOKです。基本機能はすべて触れるので、自分の仕事に使えるかどうかは判断できます。継続的に資料生成をするようになったら、クレジットの多い有料版を検討する。この順番で検討してみてください。


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